和歌山県北山村産の「じゃばら」最初は料理の食材として話題だった
今では花粉症の症状を抑え込むのに有効な成分があることで
有名になっている柑橘類の「じゃばら」ですが、
最初から有名だったわけではありません。
昭和４０年ごろにさかのぼります。
和歌山県北山村のある農家の庭先に生えていた１本の木が
「じゃばら」のはじまりだったといいます。
その気に毎年なる実は、みかんでもない、
ゆずでもカボスでもない柑橘類で、微妙にまろやかですっぱい、
それでいて独特でおいしい実でした。
子供の頃から毎年その実の味に慣れ親しんできたその農家の方が、
「この実を栽培して世に出そう。
そしてこの村を過疎から守る産業にしよう！」と考えたのです。
その農家の方は福田国三さんといいます。
福田さんの活動は、当初はなかなか実を結びませんでした。
しかし、昭和４６年みかんの分類で有名な田中論一郎博士が
北山村の調査依頼を受けて調査研究した結果、
じゃばらは世界に類のない全く新しい品種と分かったのです。
これを皮切りに、多くの料理専門家にも知られるようになり、
じゃばらの個性的な味が高い評価を得ることになりました。
そして村が農園の規模を拡大することにふみきることになったのです。
以来、じゃばらは北山村の特産物として生産され、
全国的にも有名になっていくことになりました。
でも、あくまでこれは食材として、であって、
今のように花粉症の症状抑制効果があるものとして
有名になったというわけではないのです。
別の記事に書きますが、花粉症の症状抑制効果で有名になったのは
もっと後のことなのです。
